ショックバネ

時計のテンプと呼ばれる1時間に1万回以上振動(往復運動)する部品があります

回転抵抗を減らすためにその先端の太さは0.09㎜
ものによってはそれよりも細いものもあります

そんな極細の部品ですので 落下などの衝撃に耐えられるように耐震装置が付いています
各メーカーオリジナルで出していたりするのでいろんな名称のものがあります
国産だとパラショック、舶来だとインカブロックが有名です
ロレックスなどはキフですね


※写真は”flower kif” バネの形が花のように見えるから

国産独自開発のパラショックはその耐震性をアピールするためにヘリコプターで空から時計を落として、それでも動いているというプロモーションを行っていたそうです
昔のG-SHOCKの広告を思い出しますが機械式でも同じことができるというのは驚きです

耐震装置と言われても??となります
そんな方のためにキフの説明グッズがあります
このグッズ、時計修理者向けに作られたのか一般ユーザー向けに作られたのか謎です

テンプ部分のカットモデルです、丸の部分の太さが0.09ミリくらいです
衝撃などなければ通常はこのモデルの状態で振動します

ところが衝撃などが加わりテンプが斜めになるような力が加わると…

上の丸の部分がバネになっていて衝撃を逃がすように作られています
下の丸の肩の部分で一定以上暴れないようになっています

穴石の形状も特殊加工がしてあります

丸の回転軸の部分はオリーブ穴石と言って丸く仕上げられているためにテンシンが斜めになっても余裕をもって動けるようになっています、さらに軸と穴石との接触面積も減らして摩擦を少なくする効果もあります

テンプが限界まで斜めになる(テンシンが折れる)方向に力が加わると上下の力が加わった時と同じようにテンシンの肩の部分で止まります

これのおかげで0.1ミリ以下の軸部分には衝撃(横方向の力)が加わりにくくなっています
目立たないけど大事な部品
ちょっと落としたくらいではテンシンが折れないのはこれのおかげです

 


<小さいけど仕事してんだぜ!