IWC
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IWCのポケットウオッチ
たぶんcal.52です
機械に刻印されているシリアルによると1907年製の機械です
現代の物と比べると作りは荒く感じますが110年前にこれを作ったと思うとすごいですね
現物の全体画像は事情により非公開です
上の一枚目画像は同型の拾いもの画像です
巻き真作ったりの修理を小出しに記事にしているものです
穴石の割れ修理
いろいろと故障個所多数な時計でした
巻き真が無いところから始まり、上の画像でいえば穴石が割れています
穴の外形、ホゾの大きさをマイクロメーターで計測して石を注文します
石入れ機を使って圧入します
ホゾの研磨、修正
残念ながら歯車の軸が石にめり込むように割れていました
傷だらけ+頭が微妙に潰れているのでホゾの研磨、修正が必要です
ジャコツールという工具を使って歯車の軸を磨きます
巻き真止めの修理
次の故障です
いろいろと特殊な状態になっている時計です
オシドリという部品を使って巻き真を止めているわけではありません
オシドリが使ってあればピンを押すだけで巻き真は外れるのですが…
ヨツモチという名前だったか構造の名前を忘れてしまいましたが巻き真は普通に抜けません
ネジ止めになっています、その部分をおそらく無理やり引っ張ったので巻き真を止める板が折れてしまっています
これも別作するしかありません、作ります
この辺の時代の時計はリューズを引いても時間合わせはできません
巻き真の隣に小さいボタンがあるのでそれを押すことで時刻合わせが可能になります
110年前ですから最近の物とは勝手が違います
おまけにいろいろ特殊なことになっているのでケースに出し入れするにも工夫が必要です
いろいろ工夫して組み込み
これで内部の機械的故障は修復が完了です
動かすだけならこれでおしまいですがこれは時計です
次は時計的な故障を直していきます